ETロボコン中四国地区独自勉強会1

7月14日、福山大学宮地茂記念館にて「ETロボコン中四国地区独自勉強会1」を開催しました。
地区大会まであと2か月あまりとなり、どのチームも活動が本格化してきていると思います。
活動内容の確認や、さらなるパワーアップを目的として13チームの方に参加していただきました。
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毎年好評!制御工学入門
毎年好評の制御工学入門です。ETロボコンで好成績を収めるためにはPID制御などのフィードバック制御の知識が不可欠です。PID制御のチューニングのコツについてのお話もありました。走行部門でのパワーアップに役立ててもらいたいですね。
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いろいろ揃ってます。モデル関連コンテンツ
今年の地区テーマは「モデル部門の強化」。中四国地区はCS常連チームから高校生チームまでと、参加者の幅が非常に広い地区なので、初心者向け、中上級者向けの講義を幅広く揃え、色々な方面からの解説を行いました。多くの人のニーズに応えることができたでしょうか。
・はじめてのモデル作成(初心者向け)
・モデル審査ポイントの紹介(モデルをレベルアップさせたい全参加者向け)
・モデルベース開発への誘い(中・上級者向け)
・CS大会経験者が語る!強いモデルを作るには(CS出場経験のある実行委員による体験談など)

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本部審査委員 鄭さんによる「モデルベース開発への誘い」

初級プログラミング講座
今年の中四国地区は高校生チームが参加するなど、フレッシュな顔ぶれとなっています。
日頃プログラミングの機会の少ない高校生の方にプログラミングの基礎を理解してもらうため、初心者向けの講習会を開催しました。高校生の皆さん、今後の活躍が大いに楽しみです。

みんな真剣!モデル相談所
今年も恒例のモデル相談所を開設しました。
相談所所長は、ETロボコン本部審査委員の鄭さんをお招きしました。
今回、7チームから申し込みがありましたが、そのうち4名が女性でした。中四国地区は女子力高そうです。勉強会終了後も質問に来るなど、熱心な参加者もおられました。
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新企画!ランチミーティング
新企画として昼休みにランチミーティングを開催しました。
各自お弁当を持ち寄り、参加者の方と実行委員と食事をしながら交流を深めるという試みでしたが、多くの方に参加していただき大変盛り上がりました。会場の一角では女子会が行われており、女性エンジニアどおしでの情報交換を行う姿も見られました。
「懇親会には行けないんだけど、皆との交流は図りたい」という方が実は大勢おられることがよくわかりました。今後も何らかの形で続けていきたいですね。
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ランチミーティングの様子。みなさん楽しそうです。

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中四国名物のお菓子もいっぱい揃いました。

【特別講演】スカイアクティブの開発とそれを支えたモデルベース開発
特別講演として、マツダ株式会社の原田さんをお招きし、モデルベース開発の事例をご紹介いただきました。
スカイアクティブ」はご存じの方も多いと思いますが、通常のガソリンエンジンで燃費30Km/ℓを記録した技術です。
これだけの燃費性能を達成するためには、エンジンもトランスミッションもプラットフォームも一新する必要があり、複雑で大規模な開発となり、とりあえず作って動かして・・といった従来の開発手法ではとても実現できなかったそうです。動かしてみてうまく動くまでには数か月~1年ほどかかっていたものが、モデルベース開発では、何万通りものシミュレーションを行うことができ、実機では一回で正常に動作させることができたそうです。

「これからもモデル化すべき機能を抽出し、すべてモデル化して動作のカラクリをわかるようにする。そしてさらなる低燃費エンジンの開発を実現する」とのことでした。

モデルベース開発の実践例として、参加者の方には大変刺激になったのではないでしょうか。
ETロボコン参加者の中から、将来新型エンジンの開発に携わる人が出てきて欲しいですネ。

それにしてもガソリンエンジンという従来の方式をゼロベースで新設計し、これだけの低燃費を実現するとは・・・
EVが「リニアモーターカー」だとすると、スカイアクティブは「新幹線」みたいですね!

勉強会の後は今回も白熱教室!
勉強会の後は恒例の懇親会です。最近は実行委員長の香川先生による「福山ムチャ振り白熱教室」という熱い熱いトークが毎回繰り広げられています。今日は参加者の方に急に勉強会の感想を答えてもらうというもの。答える方も大変だったでしょうが、コメントされる実行委員もドキドキものでした(笑)

さて、これにて地区大会までの勉強会はすべて終了しました。
今後は試走会とモデル提出に向け、各チームとも準備が本格化してくるものと思います。
みなさんぜひ頑張っていただきたいと思います!