これからのリーダーシップのカタチ

GW前半は中四国と関西のETロボコン勉強会に参加しましたが、色々なチームのリーダーの方とお話ししました。
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過去にリーダー経験のある方、今回はじめてリーダーを務める方さまざまでしたが、皆さん色々なことで悩まれていてとても興味深かったです。いくつか紹介させてもらいます。

  • 「先輩たちがCS大会に出たりモデルで賞をもらっているので、自分にとってはプレッシャーです・・・」
  • 「自分自身の手際が悪くて、メンバーをイライラさせてしまってるんです・・・」
  • 「自分自身は組込み開発の経験が浅く、メンバーの方が実力、実績ともに優れています。なのでどうしても引け目を感じてしまい、リーダーとして自信を持った指示ができないんです・・・」

ふむふむ、確かに気持ちわかります。
先代が優秀すぎたらプレッシャーかかりますし、メンバーのほうが優秀だったりしたらやりづらいですよね。うまく指示を出せないってこともよくありますよね。自分自身も似たような経験あります。

でも・・・リーダーって「すべてにおいて他の方より優れている」必要ってあるんでしょうか?そんな凄い人って、そうはいませんよね?

現実には「リーダーとしての能力や実績」のありなしにかかわらず、リーダーをやらないといけなくなることも多々あります。
「一番年上だからリーダー」「他に適任者がいないから」ということだってあるかもしれません。
昔にくらべると価値観や技術トレンドもめまぐるしく変化していってますから、能力やカリスマ性だけでチームを引っ張っていくのはなかなか難しい時代になってきています。


これからのリーダーのカタチとして参考になるのは、プロジェクト事例紹介でもプレゼンしてくれた、R-GRAY BLACKのリーダー大熊さんのケースだと思います。

リーダーはプログラミングやモデル作成は行わず、事務方に徹するというやり方です。
(あ、大熊さんは能力的にも優れている方です。モデルにおけるアイコンブームを引き起こした方ですからね)
力でグイグイ引っ張っていくやり方ではなく「メンバーが活躍できる場をつくりだし、それをサポートする」という役回りですね。
当然チームとしての目標をはっきりさせ、方向付けをしっかり行うこともされていると思います。

このように、


「道筋を示し、メンバーが力を発揮しやすい場をつくる」


これが一つのヒントになるかもしれませんね。

いわゆる「カリスマ性のない普通の人」でもある程度のリーダーシップを発揮できる。
野球でいうと「豪速球で三振の山を築く」のではなく「打たせてとる」ピッチャーみたいな感じです。


そう、「打たせて取るリーダー」が、これからのリーダーのひとつのあり方ではないかと思っています。


「打たせて取る」ためには、個人の資質(野球でいえば身体能力)ではなく、しっかりした方法論(野球でいえば投球術)が必要となってくると思いますし、色々な勉強や経験も必要でしょう。でも、プロジェクトマネジメントの分野では、普通の人でもマネジメントできるような色々な方法論が展開されていますが、プロジェクトリーダーに関してはこうした方法論は比較的少ないような気がしています。このあたり、今後情報提供できればいいな〜と思っています。

関西地区独自勉強会ZEROに行ってきました。

4月28日に京都情報大学院大学 百万遍キャンパスで行われたETロボコン2013関西地区独自勉強会ZEROに遊びに行ってきました(関西地区公式のレポートはこちらです)

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前日は中四国地区の勉強会だったのですが、都合によりGW前半は神戸に居なければならず、それならということで実行委員の松尾さんに相談したところ快諾いただきました。ありがとうございます。

勉強会は複数セッションが並行で行われてましたが、私はプロジェクトセッションを見学させていただきました。

印象に残った内容はツイートしています。貼っておきますので参考にしてくださいね。








中四国でもプロジェクトマネジメントをテーマにしたコンテンツを行いましたが、さすが関西地区は伝統があるだけあって、内容も掘り下げてあってハイレベルでしたね。チーム間でグループ討議するスタイルも面白かったですし、講師の平野さんと水野さんの説明もわかりやすかったです。うちも今後よいところは取り入れていきたいと思います。

ウラ懇親会ではアイデア炸裂!

懇親会は会場内で行われたのですが、このときはお菓子とジュースのみ。
でも「まだ話し足りない!」「やっぱりお酒が飲みたい!」という方のために、会場近くのお店でウラ懇親会が行われました。
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ウラ懇親会の話題の中心は、今年追加されたアーキテクト部門!
いや〜、無責任なアイデアが出るわ出るわ、「こんなんやったら面白いんちゃう?」「それならここはこうしたらもっと盛り上がるでー」と言う感じのノリでした。やっぱりアイデアって、

  • 大勢でざっくばらんに会話しているとき。
  • リラックスしているとき。

に出やすいもんですね。リラックスすることで柔軟な発想が出やすくなり、大勢で話すことでそれらが反応しあって更に膨らんでいく、ということではないでしょうか。一人で考え込んだり職場の会議室で煮詰まったりするぐらいなら「みんなでメシでも食いにいこか?」の方がいいと思います。

色々なアイデアが出ましたが、個人的には「あ、これは実際やったら面白いかも!」というものもいくつかありました。出席したチームの方がどう消化してくるか楽しみです。

中四国、関西と2日連続で勉強会に出席させていただきましたが、それぞれ地区のカラーがあって面白いですね。
でも、共通しているのは皆さん「アツくて濃い」ということ。これだけ熱心な人たちが揃っていれば、今年の大会もきっと面白いものになるのは間違いないと思いました。

最後に関西地区の参加チームならびに実行委員の皆さん、部外者にもかかわらす温かく出迎えていただき大変ありがとうございました。
お隣の地区ですし、今後も交流も深め、刺激し合ってお互いレベルアップしていければいいな、と思います。

ETロボコン2013 中四国地区独自勉強会0

4月27日、福山大学宮地茂記念館にて、ETロボコン2013 中四国地区独自勉強会0を開催しました。参加者の方にとってはシーズン最初の勉強会となります。
今回はなんと50名を超える方が参加!もちろん中四国地区発足以来最多です。中には11名の大所帯でバスをチャーターして参加したチームも!
多くの方に参加していただき、うれしい限りです。
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中四国地区の拠点、福山大学宮地茂記念館。福山駅前の大変便利な場所に立地しています。

目標設定とプロジェクト計画の重要性

シーズン最初の講義は、目標設定と計画の重要性について解説する講義です。
ETロボコンは約半年間に及ぶプロジェクト。目標をはっきりさせて、メンバー間でそれを共有していないとうまくいきません。
目標を設定する事の大切さと、計画を立てるためのコツについてレクチャーを行いました。

後半には、目標を達成するための戦略を考える演習も行いました。演習の流れは次のような感じです。

  1. まず、自分たちの目標(ゴール)を考える。
  2. 自分たちの現状を知る。今回はSWOT分析で強み/弱み/機会/脅威を抽出しました。
  3. 1,2を元に「目標を達成するために、今なにをやらなければいけないか」を考えてもらう。

1〜3の内容を、各チームA3用紙に書き出してもらい、最後に、2チームの方に発表してもらいました。短時間でしたので今回は十分な検討ができなかったかもしれませんが、今回の演習を参考に今後チーム内で色々話し合ってもらえればと思います。

プログラミング実習

初心者向けの開発環境構築、プログラミング実習を今年も行いました。
今回は希望者が多く、サポートしきれるか心配でしたが、4名のボランティアの方にも参加いただいたことで、スムーズに進めることができました。
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プログラミング実習の様子。開発環境の構築からサポートします。

ランチミーティング

昨年好評だったランチミーディングを今年も開催しました。
初対面の方も多かったと思いますが、結構話もはずんでいたようで、皆さん親交を深めているようでした。
今年は各チームのリーダーの方に集まってもらい、意見交換をしてもらいました。
ETロボコンはリーダー経験もできる貴重なチャンス。中にはリーダーとしてどうあるべきか悩んでいる人もいたようですが、今回をキッカケになにかヒントを見つけてもらえればと思います。

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ランチミーディングの様子。今年も各地のお菓子が並んでいます。

華麗なるUML入門

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関西地区実行委員長の江見先生をゲストにお迎えし、UMLオブジェクト指向の基本について解説していただきました。
この講義は関西地区でも非常に人気の高い講義として知られており、カレーライスを題材にオブジェクト指向の仕組みを解説していることから、別名「カレーなるUML入門」とも呼ばれています。
ETロボコンのモデルを作成するには欠かせないUMLオブジェクト指向の知識。理解を深めるキッカケにして欲しいと思います。

江見先生が講義中に紹介されていた本はこちらになります。
私もこの本は読んだことありますが「社長、起立!」のお話など、オブジェクト指向を非常にわかりやすく解説しており、「この本を読んでオブジェクト指向が理解できた!」という人もよく聞きます。とても面白い本なので、ぜひ読んでみることをオススメします。

オブジェクト脳のつくり方―Java・UML・EJBをマスターするための究極の基礎講座

オブジェクト脳のつくり方―Java・UML・EJBをマスターするための究極の基礎講座

Redmineではじめるタスクの交通整理

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今年もファーエンドテクノロジー株式会社(島根県)の前田剛さんをお迎えし、プロジェクト管理ソフトウェアRedmineについての講義をしていただきました。今回は昨年より一歩踏み込んだ内容となり、Redmineの「バージョン機能」などの使い方についてもレクチャしていただきました。

ファーエンドテクノロジー株式会社のURL:
http://www.farend.co.jp/
同社のホスティングサービス My Redmine のURL:
http://hosting.redmine.jp/

なお、前田さんはRedmineに関する書籍も執筆されています。興味のある方は読んでみてはいかがでしょうか。

入門Redmine 第3版

入門Redmine 第3版

プロジェクト事例紹介 〜 R-GRAY BLACKの場合 〜

ここまで順調に進んでいた勉強会ですが、ここに来てちょっとしたハプニングが。
今回の勉強会、聴講コースと実習コースのマルチトラックだったのですが、実習コースの終了が遅れてしまい、聴講コースの方に30分ほどの空き時間ができてしまったのです。
この時間をどうなって埋めようか・・・と思案していたところ、関西地区からボランティアで来てくださっていたR-GRAYの方が昨年大会の事例発表をやりますと言ってくれたのです。もともと翌日の関西地区勉強会のために資料を作っていたので、その内容で発表してくださるとのことです。
R-GRAYといえば、昨年のチャンピオンシップ大会で総合3位に入賞した全国屈指の強豪です(チーム名はR-GRAY BLACK)。これはケガの功名というか、思わぬプレゼントでした!
強豪チームの経験談は、何者にも替えがたい貴重な情報です。参加者の方にとっては大変役立つ内容だったのではないでしょうか。

とくに大会までの準備の進め方やリーダーの方の立ち振る舞いなどは、とても参考になったのではないかと思います。

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ボウリング大会

中四国ではおなじみとなったボウリング大会の開催です。
今回は事前のプログラム作成もOKとしたことで、色々工夫を凝らしているチームも多く見られました。
昨年CS出場のteamTAMAとUNCTインスツルメンツは、ここでも上位に食い込んでいました、両チームともメンバーは大幅に入れ替わっているようですが、きちんと結果を出すところはさすがです。今年も活躍を期待できますね。
あと、ゲスト参加のR-GRAYもキッチリ結果を出し、貫禄を見せつけていました。

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ピンを目指して走る走行体。ピンは500mlのペットボトルですが、超音波センサーでの検知が可能なよう、紙を巻いています。

福山白熱教室

今回も有志による懇親会を行いました。
この懇親会、別名「福山白熱教室」と呼ばれるぐらいアツい会話が行われることで有名で、ETロボコンの行事がある日は福山市周辺の平均気温が2〜3度上がるという都市伝説もあるぐらいです(嘘)
この地区はイキのいい学生さんが多く、おじさん連中もついつい色々なことを教えてあげたくなってしまうんですよね。本当に将来が楽しみです。

そんなこんなで、シーズン最初の勉強会は大盛況のうちに幕を閉じることができました。
これもゲスト講師の皆さん、実習を手伝っていただいたボランティアの皆さん、事例紹介を行ってくださったR-GRAYの皆さんなど、多くの方の協力のおかげです。
色々な方に支えていただいて運営できていることを実感した一日でした。本当に感謝です。ありがとうございました。

また、貴重な休日を割いて参加してくださった各チームの皆さんにも感謝です。今後、初参加の方は特に大変なこともあるかと思いますが、力を合わせて頑張って欲しいと思います。
実行委員会も全力でサポートしますので、何か困ったことがあれば相談してください。

それでは、今シーズンも皆さんよろしくお願いします!

ETロボコン中四国独自勉強会0のボランティアを募集します。

募集は締め切りました。4名の方からご応募がありました。
大変ありがとうございました。

今年も4月27日(土)に福山大学宮地茂記念館で、ETロボコン2013 中四国地区独自勉強会0を開催することになりました。(昨年の内容はこちら)

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…が、少し困った問題が。

初心者向けプログラミング実習の希望者が予想以上に多く、地区の実行委員だけではサポートしきれなくなりそうなんです。
(なんと11人の大所帯で参加するチームも!嬉しすぎる悲鳴です!)

中四国地区の実行委員は全国最少で、これまで苦労しながらもやってきたのですが、今回はさすがにピンチです。


そこで!


プログラミング実習をサポートしてくださるボランティアの方を募集します!


応募資格は特にありません。LEGO MINDSTORMS NXT走行体を取り扱いますので、ETロボコンへの参加経験がある方のほうがやりやすいかもしれませんが。

初心者向けの内容ですので、特に高度な知識は必要ありません。
メイン講師は地区実行委員が務めますので、ボランティアの皆さまには受講生の様子を見ていただいて、うまくいってない人がいればサポートしていただく形になります。

やってみたい!という方は、私の Twitter までメッセージを送っていただくか、このサイトのMessageLeaf(右下にある緑のニョキニョキっと出てくるやつです)からご連絡ください。

勉強会の詳しい内容はこちらになります。
http://kokucheese.com/event/index/85582/

今回はボランティアにさせていただくので、残念ながら交通費のお支払いなどはできないのですが、人に何かを教えることは、自分にとっても勉強になると思います。また、自分のチームに新人が入った方にとっては指導方法が参考になるかもしれません。
いずれにしても、貴重な経験ができるチャンスですので、興味のある方はふるってご参加ください。

ちょうどGW期間中ですので、ついでに中四国観光も楽しめるかと思います。鞆の浦や尾道、因島も近いですよ。

それでは、よろしくお願いします。

モノを持たない生活

今週末は低気圧の影響で大荒れの天気になりそうということで、久しぶりに部屋の整理整頓をすることにしました。

このところ仕事が忙しくて、かなり放置状態だったのですが意外と短時間で終えることができました。昔は部屋の掃除といえば一日仕事だったのですが。

モノを少なく保つ習慣に変えたのが効いたのかもしれません。

神戸に引っ越すことが決まったとき、いわゆる「断捨離」を行い、いらないものや使っていないものは、ほとんど処分してしまいましたし、残ったものも生活に必要なさそうなものは神戸には持ってきませんでした。こちらで生活し始めてからも極力モノを増やさないよう気をつけています。
(家具や生活用品以外で買ったのは、少しの服と書籍とMacBook Airぐらい)

以前の私は典型的な「モノを捨てられない人」で、色々溜め込んでしまうタイプだったのですが、最近はモノが多すぎてあふれ返ることにストレスを感じるようになっていました。なかなか改善するきっかけがつかめずにいたのですが、神戸転勤を機に思い切って習慣を変えたのがよかったみたいです。

モノを増やすということは、モノ自体を買う費用以外にも色々なコストがかかるんですよね。例えば、

  1. 設置・収納スペースを確保するためのコスト
  2. 維持管理していくための、いわゆるランニングコスト
  3. モノが多くなりすぎて整理整頓しないといけなくなったり、探し出すための時間

などです。
これらは長期にわたってジワジワと効いてくるので意外とわかりにくく気付かないですが、気をつけた方がいいように思います。これらのために本当に必要なものが手に入れられなくなったり、貴重な時間をどこかでロスしているかもしれないですから。

ITシステムにも、これらのことがあてはまるように思えます。

昔はサーバやソフトウェアを購入して、自分たちで維持管理するというのが当たり前でしたが、サーバの設置スペースを確保したり、運用やメンテナンスするための工数を捻出したり、サーバの利用状況やソフトウェアのライセンスを管理していくにはかなりの手間がかかるんですよね。

最近はクラウドサービスも普及してきていますから、こちらに移行したほうがコストダウンに繋がることが多そうです。

日本はまだまだオンプレミスにこだわる企業が多いですが、コスト的なメリットがわかってくると、そのうち変わってくるかもしれませんね。

オンプレミスを井戸、クラウドを水道に例えてみるとわかりやすいかもしれません。

昔は多くの家で井戸を持っていたようですが、最近は水道が当たり前です。
井戸を掘ったり維持管理できなくなったり、そもそも飲用に適した地下水が出ない場所に住んだりしていると、水道という外部サービスに頼らざるを得ません。

ITシステムも、井戸がなくなり水道に移行したのと同じようなことが起きてくるのではないかと思います。

いや、既にそうなっているのかも・・・

お客様が本当に求めているもの

この週末は勤務先の神戸を離れ、自宅のある岡山に帰省していました。

帰省の目的は「息子に入学祝いを買ってあげること」と「なじみの美容院で髪をカットしてもらうこと」でした。

そんなにオシャレに気を配るタイプじゃないので、本当は美容院じゃなくて安い理髪店でもいいのですが、美容師さんの明るい人柄がとても気に入っているので、家族ぐるみで何年もこちらのお店に通い続けています。

こちらのお店、美容師さんの出産を機にご自宅をリフォームされ、最近移転オープンしました。住宅兼店舗なので、ご家族の方に育児のサポートをしてもらえて、お仕事を続けやすくなっているようです。
私が髪を切ってもらってるときも、奥の方から赤ちゃんの元気な声が聞こえてきます。そろそろハイハイを始めたんだとか。

店内には開放的な吹き抜けがあって、シーリングファンが優しく空気の流れを作り出しています。内装も木材やレンガをうまく使って温かみのある雰囲気です。家具のセンスも良くて、すごく気持ちが落ち着きます。

思わず、

「いや〜、すごく趣味のいいお店ですね。やっぱりこういうのって美容院専門の建築士さんに設計してもらったりしたんですか?」


と聞いてみたのですが、

「それが違うんですよ〜。普通の小さな工務店さんにお願いしたんです」


と、意外な答えが返ってきました。

「えーっ、そうなんですか?専門の業者さんの方が色々知識があるからいいのかと思ってたんですけど」


「それが、専門の業者さんだと色々決まりごとがあるみたいで・・・こちらが何かお願いしても、『いや、それはできないことになってますから』と断られちゃうんですよ。
前のお店は美容室をよく扱う業者さんだったんですけど、あまりこちらの言うことを聞いてもらえなくて、けっこう我慢したんですよ」


たしかに、前の店も、私から見るとかわいらしい感じの良い店でしたし、美容院らしく機能的にまとまった内装ではあったのですが、今のお店とは比べ物になりません。
作り方がルール化されているというか、規格化されていて、大きな欠点もないかわりにどうしても画一的な感じになってしまいます。

「今のお店を作ってくれた工務店さんは、私の話をすごく良く聞いてくれたんです。美容院を作った事はなかったそうなんですが、『それじゃ、ここはこうやってみましょうか?』『それでは次はこれでどうでしょう』と色々な提案をしてくれたんです。だからイメージどおりのお店になって、まるで自分でお店を作ったような気分になったんですよ。自分が建てたわけでもないのにね(笑)」

そう話す美容師さんは本当に嬉しそうで、このお店にとても愛着を持っているようでした。
自分の気に入った場所で、好きな仕事ができている、とてもいい顔をされていました。


帰りのクルマの中で、私の中にひとつの考えが浮かびました。

お客さんは、その商品に対し「自分で作った」「自分で選んだ」という実感を持てたときが一番嬉しいんじゃないだろうか?

どんなよいものであっても、一方的に押し付けられたものに対しては、あまり人は満足感を持てないんじゃないだろうか?

人は誰もが意志を持って生まれてきます。
あるモノができる過程、選ばれる過程に自分が関与できること、これに人は満足感を感じるんじゃないか?

と感じた一日でした。

自分もエンジニアとして、お客さんにそういう喜びを与えられる存在になれればいいな、と思います。

お客さんに「自分で作った」「自分で選んだ」かのように感じてもらえるソフトウェア、いつかつくってみたいですね。

ETロボコン2012 チャンピオンシップ大会の動画

いまさらですが、昨年11月にパシフィコ横浜で開催されたETロボコン2012 チャンピオンシップ大会の動画がYouTubeにアップされていたのを見つけました。

照明条件の悪さからリタイヤ続出の波乱の大会になりましたが、そういう中でも上位チームはしっかり完走してましたね。リベンジを目指す皆さん、優秀チームの走りを参考にしてみてはいかがでしょうか?


ETロボコン2012チャンピオンシップ大会 - YouTube

ETロボコンをご存知ない方は、こちらの動画を見ていただければ大会の雰囲気が伝わるのではないかと思います。

私も選手として1回、実行委員として1回参加しましたが、この熱気に包まれた雰囲気は最高です!

ちょうどいま、2013年大会の参加申し込みも行っていますので、興味ある方はぜひ参加申し込みをお願いします。

2013年大会の詳細はこちらの公式サイトから。
http://www.etrobo.jp/2013/