発表者は見た!オンラインイベント運営の裏側

こちらは、大都会岡山 Advent Calendar 2021 - Adventar 24日目の記事です。

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2021年は1月に転職し、自分を取り巻く環境も大きく変わった年だったのですが、そんな中で3回もオンラインイベント登壇の機会をいただくことができました。コロナ禍でなかなか人と会えない状況の中、大変ありがたいことです。

いずれも素晴らしいイベントで、既に大勢の方がブログなど書かれていますので、少し視点を変えて発表者の立場から見たオンラインイベント運営の裏側の様子について感じたことを書いてみたいと思います。

オンラインセミナーまでの準備

オンラインセミナーで発表することになると、こんな流れで進みます(イベントによって細かい違いはあるけどだいたいこんな感じ)

  • TwitterのDMとかで、突然運営の方からオファーが来る。
  • チャットツールで事務連絡とか質問&回答とか。ツールはFacebook MessengerだったりTypetalkだったりいろいろ。
  • 何度かオンライン会議で事前打ち合わせ
  • 1〜2週間前ぐらいに本番前のリハーサル

オフラインイベントに比べると、事前打ち合わせの回数は多く内容も綿密にやる感じです。マイクのミュートオン、オフや画面共有のタイミングなど、ツールの使い方など段取りを決めておかないと事故りやすいので、このあたりはみなさん慎重かつ準備万端に進められている様子でした。

発表者の気分をアゲるオープニング動画

Backlog World 2021は、redmineエバンジェリストの会の門屋さん( @MadoWindahead)との対談セッションだったのですが、JBUG広島の井上さん(@in0u)がかわいいオープニング動画を作ってくれていました。こういう動画作ってくれると発表者にとっては特別感があって、とても気分がアガります。今回のセッションはBacklogとRedmineを題材にしたものでしたが、「ツールの優劣を競うような"対決"にはしたくない。プロジェクトマネジメントの世界を良くしたい人たちが心を通わせられるような"対談"にしたい」との思いがありましたので、動画のラストでRedmine村とBacklog村と両岸に橋が架かるシーンはそれを具現化してくれていたようでとても素晴らしいものだったと思います(私以外にも「これ好き!」って言ってる人いた)。

 

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発表者の力を引き出すファリシテーター

Backlog World の対談のファリシテーターは、こまみささん (@komamichako)でした。

門屋さんも私も、まぁよく喋る感じの人なので時間オーバーしたり脱線したりしてグダグダになってしまわないかという一抹の不安があったのですが、盛り上がりを崩さない絶妙なタイミングで割り込んで話をまとめてくれるんですよね。こまみささん、普段はプロジェクトマネージャとしてご活躍中とあって、このあたりのマネジメントも完璧だなと思います。

好評のうちに終了したBacklog Worldでしたが、「もっと聞きたい!」との声があったようで、JBUGからredmine.tokyoに舞台を変えて延長戦を行うことになりました。こちらも事前にオンラインで打ち合わせをさせてもらって、redmine界隈の皆さんの人となりを知ることができて安心しました。

当日のファリシテーターは、りょうまさん (@ryouma_nagare)でした。事前の打ち合わせでは対談内容のほか、当時上映していたシン・エヴァンゲリオンの話で盛り上がったような記憶があります。そこで打ち解けたこともあって、本番はリラックスして臨むことができました。

お二人に共通していたのは、対談中に決して出しゃばることはないが、よいタイミングでコメントしていただいたり、話題の転換を促してくれることでした。よく「話すスキルより聴くスキルの方が重要だし難しい」と言われることがありますが、お二人の場合もそれを実践しておられ、私たちの力を引き出してくれたように感じています。

 

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イベント運営の理想の形!若き運営リーダーとそれをサポートするベテラン勢

秋になると、オープンセミナー岡山2021の登壇オファーをいただきました。岡山県でのITセミナーとしては最大級のイベントで、オフライン開催の頃はほぼ毎年足を運んでいただけに、連絡が来たときはとても嬉しかったのを覚えています。

このイベント、ビジネスチャットツール Typetalk を使って実行委員会と登壇者が事前の打ち合わせを行っていくのですが、若き実行委員長かけるんさん(@kakeru_213)をベテランの人たちがサポートするという、なんとも胸熱な構図になっていました。リーダーとはいえ、やはり一人だけでは判断に迷ったり自信が持てないこともあると思います(初めてなら尚更。私も昔そうだったのでよくわかる)。そういう状況になったらすかさずa-knowさん(@a_know)やrazonさん(@razon )がフォローのひと言を添えていたのがとても印象に残りました。この様子をみて、「あぁ、リーダーというのはこうやって作られていくんだな」と感じました。

こちらのセミナーは、オンラインでの発表ではなく事前に録画したデータを渡して、当日再生する方法になっていました。オンラインセミナーは聴講者のフィードバックがわかりにくく少し寂しく感じることもあるのですが、このやり方だと映像が再生されている間Twitterのタイムラインを眺めることができて聴いている人の反応がよくわかります。発表内容を補足したり質問に答えたりすることもできましたし、通信トラブルのリスクが少なくなるのもいいですね(唯一、録画した自分の声を聴き続けないといけないのがとてつもなく苦行ですが、まぁこれは自分の問題ですね)

こちらは、razonさんによる当日のツイートまとめです。当日の熱量伝わるかな。

togetter.com

 

当日はどの方も素晴らしい発表だったのですが、これは運営側のテーマ設定がよかったのではないかと思っています(かけるんさんが決めたらしい)。きちんとしたテーマ設定があることで、発表内容の軸が定まり、わかりやすくメッセージを伝えることができたように感じます。テーマがあると事前の資料チェックでも「こういうテーマなら、こういう内容を盛り込んだ方がいいかな?」「こうすればもっとよくなる!」などといった気づきを得ることもできて、完成度がワンランク上がった気がします。

あと嬉しかったのが、クロージングのときかけるんさんが発表への感想を話してくれたことです。イベント進行をやりながらだととても忙しかったと思うのですが、そんな中でフィードバックの記事を作ってくれたことには感動しました。フィードバックをいただけることは発表する側にとって得るものが大きいですし、「あぁ、自分の言いたかったことが伝わっていてよかった」と感じることもできます。

かけるんさん、こちらのブログにも感想を書いてくれています。ありがとうございます!

 

kakerun-mouse.hatenablog.com

 

おわりに

こうしてみると、イベントを運営する人と登壇する人もひとつのチームだなと感じました。「よい運営スタッフは発表者の力を引き出し、二倍にも三倍にもしてくれる」とも感じます。

イベントを運営された関係者の皆さんに心から感謝したいと思います。

来年あたり、そろそろオフラインでも開催できたらいいですね!もしオフラインになったとしてもこれまでに蓄積されたオンラインイベントのノウハウが活かされた新しいイベント運営のやり方が出てくる。そんな予感がしています。